物の数を決めて家中すっきりさせたい!でも収納の適正量ってどのくらい?

素敵なおうちを建てて数年たっているお客様に、今のおうちの困りごとを聞いてみましたら、意外に多かったのが収納についてでした。

・パントリーやクロークなど収納のスペースはとったのに、増えてきてあふれてきている。

・ついついその周辺に置いてしまい、いまいちきれいに片付けられていない。

・引っ越し時に荷物を片付けながらとりあえず入れて、そのまま何年も… という話もありました。

新しいおうちのプランを考えるとき、収納の場所は動線を見ながら配置してもらいますが、その収納スペースにどうやって収納するかは自分が考えなければいけません。

せっかく収納の場所をつくっても、整理できてなければあれば本末転倒です。

よく耳にするのは「適正量」を決めて収納しなさいと言われますが、

そもそも適正量ってどうやって決めるの? と思ったのは私だけではないと思います。

そこで今回は場所ごとの適正量の決め方について考えてみました。是非参考にしてくださいね。

適正量の決め方

適正量は、○個が正解というものはありません。好きな物、趣味、仕事が一人ひとり違うように、物の適正量も家族ごとに違っていいのです。

だから、適正量を決めるのは自分です。自分で決めて守るということが大事になってきます。

一度に家中の適正量を決めるのは難しいので、まずは場所ごとに優先順をつけて進めることをおすすめします。適正量を決める順番としては、趣味や好きな物よりも、思い入れのない実用品やストック品から始めるとスムーズに決められますよ!

 

1 使っている数(サイクル)で決める

適正量の決め方として、数で決める方法があります。

・キッチン用品、カトラリー類、食器類、調理器具類など

普段使用している物をいくつ使っているか、いくつあると足りるかで考えます。分類分けをして、同じ用途で使用しているものがあれば、使いづらいほうは処分しましょう。

・備蓄品…トイレットペーパー・洗剤・日用品のストックなど

使用中のものが無くなるサイクルがひと月であれば、月に一回の買い物にするとか、三分の一になったら買い足すなどサイクルで決める方法もあります。

 

 収納スペースで決める

・ストック品…洗剤類、紙類、保存食類など

いくつあっても困らないという物も、収納に入りきらなければ意味がありません。

今は使っていないけど、使うためにとっておく物はなかなか数で決められない場合も。そんな時は、収納スペースと相談して決める方法もあります。

・小物…子供のおもちゃ、

100均グッズ、雑誌、アクセサリーなど

小物はグルーピング収納がお勧め。立てたり並べたりができない小物は中身の見える箱で、

収まる量を適正量の目安としましょう。

 

ではもっと細かく場所ごとに必要な適正量を決めていきましょう!

1サニタリーの適正量

・バスタオル類

バスタオルの適正量を決めるときは、家族の人数と宿泊者の有無、洗濯頻度を考慮して。毎日洗濯する、2日に1回の頻度で洗濯するでは必要な数が変わってきます。

例)家族の人数×選択頻度日数+宿泊者用 (宿泊者用はめったに使わなければ別の収納に収めておきましょう)

 

・トイレットペーパー類(ナプキンなど)

安い時に買い溜めしがちなトイレットペーパーが棚に山積みになっていませんか? トイレットペーパー類は、「残り○個になったら買い物に行く」というルール作りが必要です。

残りの数+新しく買ってくる数が適正量です。残り2個になったら8個入りを1袋買うのであれば、10個が適正量です。

また、収納の場所に入る量までにして何個までと決めておきましょう。

 

・洗剤のストック類

トイレットペーパー同様、洗剤も安い時に買い溜めしたくなりますね。ストック品は収納場所に収まることが前提です。新しい洗剤は、すぐになくなる物ではありません。他に優先して収納したい物があるなら洗剤ストックを減らしましょう。

 

・化粧品類

新色が出るとチェックしたくなるコスメ。使い切る前に次の化粧品を買っていませんか? 化粧品の使用期限は、開封して3ヶ月~半年、長くても1年ほどです。開封してから時間が経つと酸化したり、雑菌が繁殖したり、肌トラブルの原因にも。

たくさん種類があればあるほど使い切るには時間がかかります。適正量を決めるだけで使用期限切れを防げ、節約にも繋がります。

チェック内容 ・使いっていない化粧品がないかチェック

       ・開封してから1年以上のものがないかチェック

       ・1つを使い切るまでどのくらいかかる?

       ・何色あると満足できる?

 

2キッチンの適正量

・食器類

食器は、重ねておけばいくらでも収納しておけます。ですが、重ねれば重ねるほど、奥にあれば奥にあるほど、食器が取り出しにくくなってしまいます。

料理によって食器を変える人もいれば、毎回同じ食器を使う人もいます。食器に対する価値観が適正量にも深く関わってきます。

参考として 例)家族の人数の枚数×種類

      例)一番多い時の来客数×種類

      例)1日に使っている食器の数にする

 

・カトラリー類

洗うことを考えると家族の数だけじゃ足りないし、来客時も必要なカトラリー。

適正量を決めるのはなかなか難しいですよね。

洗い物はこまめにするから必要最低限の本数でいいのか、1日中洗わなくても十分使えるくらいの数が必要なのか、生活習慣によって適正量が変わってきます。

参考として 例)家族の数×洗う頻度

      例)一番多い時の来客数

 

・キッチンツール類

コンロが2つしかないのに、鍋やフライパン、お玉が3つも4つもある人はいませんか?

キッチン周りが散らかっていると作業効率が下がってしまいます。調理をスムーズに行うためにもキッチンツールの数は使う数に厳選しましょう。そしてキッチンの引き出しにすべて収まる量にしましょう。

チェック内容 ・1回の調理にお玉・菜箸は何本使うか?

       ・しゃもじ・栓抜き・ピーラー…同じ物が2個必要か?

 

3クローゼット内の適正量

・靴

まだ履けるからとボロボロになった靴ばかり取っておくと、おしゃれな靴を置く場所がなくなってしまいます。

適正量を決めると数を厳選するので、シューズボックスがお気に入りの靴ばかりになります。靴の適正量を決めておしゃれに磨きをかけましょう。

チェック内容 ・靴箱に収納できる数

・1年間で履いている靴の数

・フォーマルで必要な靴の数

 

・帽子・バッグ

帽子やバッグをぎゅうぎゅう詰めにすると型崩れしてしまいます。ただでさえ狭いクローゼットの中で場所を取っていませんか? たくさん持っていても結局使うのは2、3個という場合もありますよね。

物が少ない暮らしをしている人は、安い物をたくさんよりも、質の良い物を少しだけ持つ意識を大切にしています。少数精鋭なら収納場所を圧迫せず、メンテナンスも必要最低限で済むので、ズボラな人、節約をしたい人は適正量を少なくする設定するのがおすすめです。

チェック内容 ・1年間で使っている数

       ・旅行などイレギュラーで必要な数

 

・下着類

下着類は毎日変えるものなので、一週間分は用意しておきたいですよね、

家族まとめて収納できるように場所を決め(できれば脱衣所がベスト)、ひとり一つの引き出しを使用するようにして、中を小分けにして分類ごとに収納できるようにしましょう。浅いもののほうが取り出しやすいです。

ですが季節によって身に着ける種類も変わってきます。そこで夏用、冬用の引き出しを用意して、一つはストック用として別収納しておくとよいでしょう。

チェック内容 ・一週間に使用する数は?

       ・自分の引き出しに入る量は?

       ・未使用のものがいくつもない?

 

・服

洋服は、まず所有している服の量を把握することから。その中で実際に去年1年間に着た数が適正量の目安になります。

服はたくさんあっても、着こなせる数は決まっています。また、クローゼットに入る服は限られています。着まわし術で楽しめるように、クローゼットに収まる量を意識して適正量を決めましょう。

チェック内容 ・去年一年間で着た服の数

       ・季節ごとに何着必要?

       ・クローゼットに入る数で決める

 

まとめ

適正量が見つけられたら、すっきりを保つようにしましょう。そのための心がけをまとめてみました。

・適正量を決めたら、その数をキープできるよう1in1outを心がけて!

・一気に減らすのが心配な時は、処分せずに他の場所に保管しておき、やっぱり足りないと思ったら足せるようにしておくと安心です。(半年から1年使わなかったら処分としましょう)

・今ある収納に収まりきらなくなると、新たに収納グッズが欲しくなりますよね。でも収納グッズを増やすのは最終手段。まずは、モノを減らすことを考えましょう。

・また、“少なければ少ないほどいい”というわけでもありません。心地良い数を持つことで、自分が出し入れしやすく、満足できる数はどのくらいかを考えて適正量を決めてくださいね。

・適正量は一度決めたからといって、ずっと守らなくてはいけないというものではありません。適正量はライフスタイルが変われば変わるものなので、仕事を始めた、引っ越した、結婚した、子どもが生まれたなどのタイミングで見直すことも大事です。

・本やネットの写真通りではなく自分で「無理せずにできる」収納を目指して!身長や年齢に合わせる、右利き左利き、入れるだけ、吊るすだけなど頑張りすぎない収納をおこないましょう。

 

おうちの相談窓口松本店では整理収納アドバイザーもおりますので、家の収納計画を考えるときにも相談に乗ることができます。是非相談してみてくださいね。