これから家を建てたい人は避けて通れない国の政策とは?

昨年末の事、「我が国は、2050年までに、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを、ここに宣言いたします」と菅首相が宣言しまた。

これはこれから家を建てる人たちにも関わる重大な決意表明です。

家を建てるのに住宅の性能を基準値より良くしてカーボンニュートラルを目指す。造る側も建てる側も責任、義務化される制度がすでに進行してます。

そこで今回は、2部作としてまずカーボンニュートラルについて詳しく説明いたします。

固いお話になってしまいますが、あなたが宇宙船「地球号」の乗組員としてこの話に耳を傾けてほしいと願います。

カーボンニュートラル(気候中立)とは、いったい何の事だか知っていますか?

「ライフサイクル全体で見たときに、二酸化炭素(CO2)の排出量と吸収量とがプラスマイナスゼロの状態になることを指す」とされています。

この言葉は大きく分けて2つの文脈で使われます。

1つはエネルギー分野において、植物由来のバイオマス燃料などに関し、「燃焼するときにCO2を排出するが、植物の成長過程で光合成によりCO2を吸収しているので、実質的にはCO2の排出量はプラスマイナスゼロになる状態」のこと。

もう1つは、社会や企業における生産活動において、「やむをえず出てしまうCO2排出分を排出権の購入や植樹などによって相殺し、実質的にゼロの状態にすること」。

若い人は将来の世代ですから、それだけ被害を受けやすいわけで、現代の世代に対策を急げと言う権利があります。また、気候変動の原因の100%がCO2とは言えないかもしれませんが、昨今の自然災害などの影響もあって、世界中で危機感が高まっていることは確かです。早晩進めなくてはならないというのが、先進国、途上国も含めて一致してきています

森林の木々は、光合成により大気中の二酸化炭素を吸収し成長します。

さらに樹木が伐採されて、木材として使用されている間も貯蔵されたままです。

日本では70年ほど前から育成林としてスギ、ヒノキなどの苗木を植えはじめ、それが今、約1000万haの育成林として広がっており、収穫期を迎えています。

身の回りに木製品が増えるほど、大気中の二酸化炭素を減らすことになり、温暖化防止に役立つことになります。

この効果は木製品が廃棄されて燃やされるまでずっと有効です。

そこで国が考えたカーボンニュートラル住宅部門の施策がZEH(ゼッチ)(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)です。

2018 年7月に閣議決定された「第5次エネルギー基本計画」においては、2030 年までに新築住宅の平均で ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の実現を目指す。」とされています。

ではZEH(ゼッチ)ってどんな家?

次回はZEH住宅について詳しくご説明したいと思います。

お楽しみに!