8月14日のブログ「ゲリラ豪雨や台風に備えよう! 土地選びで行うべきこと」に引き続き、
今回は、家族の生活を守る「水害に強い建物」についてお伝えさせて頂きます。
8月も今日で終わり。連日、中信地区でも急な集中豪雨があり大変な思いをした方もいるのではないでしょうか?
台風9号も沖縄に接近しており、豪雨や台風による被害にちょっと不安を覚えてしまいます。
今年の台風も大きな被害にならなければ良いですね。
2019年10月の台風19号被害でも、住宅に浸水してしまう被害が多くありました。
床下浸水も床上浸水にしても、住宅の多くは構造材や仕上材に木材を使っていることから、
一度浸水してしまうと修理のために一定期間は住めなくなり、住めるようになるまでに時間と費用もかかります。
せっかく思いを込めて建てたお家に住めなくなってしまう…ということは本来、考えたくないですよね。
そのためには水害リスクを避ける家づくりを考える必要があります。
長野県の建設部建築住宅課では、事前の浸水対策例として、
「“住宅を建てる際に考えられる”地域の水害リスクに応じた適切な対策」を2020年5月6日に下記のように示しています。
【床を高くする】 浸水した時も生活が続けられるようにする工夫
『ピロティ構造』
1階部分は柱等による駐車場などを計画し、生活空間となる2階部分の床面を高くする。
『高基礎』
鉄筋コンクリート造である基礎部分を高くし、1階の床面を高くする。
【地盤を高くする】 浸水しても住宅の敷地内に水が入り込まない工夫
『かさ上げ』
宅地を全体的に盛り土し、浸水想定深さより高くする 。
【外壁の耐水化】 建物の耐水性を強化し、家の構造内に水を入れない工夫
『1階RC』
1階部分の外壁を鉄筋コンクリート造にするなど、防水性の高い材料を使用する。
玄関などの開口部には止水板を取り付けるなどの工夫が必要です。
また、建物だけでなく、設備機器も取付口から水が入ってしまうことがあるため、
浸水の可能性が高い土地ではできるだけ高い位置にもっていくことも大事とのことです。
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このように、建て方ももちろんですが、設備機器なども工夫をしながら
家への浸水を防げる方法はたくさんあります。
ただし、家づくりをする際には、水災被害の事だけを考えれば良いわけではありません。
現実問題、防災マップを見ても被害が全くないといわれるエリアも少ないのです。
また、家族の一人ひとりの生活を考えて、
どの場所が利便性も良いのかを考えて家づくりを進める方も多く居るため、
水災被害を考えてだけの家づくりも難しいものです。
そのため、選んだご希望の土地が、水害リスクのある場所だとしても、
万が一のことも想定しながら、建て方を工夫した安心できる家づくりをしてみては?