「子育てグリーン住宅支援事業」は、省エネ性能の高い住宅の新築やリフォームを支援する制度ですが、エネルギー価格などの物価高騰の影響を特に受けやすい、子育て世帯や若者夫婦世帯の住環境改善を目的としています。
「長期優良住宅」や「ZEH水準住宅」は聞いたことがありますが、2025年度から「GX志向型住宅」の定義が登場し、補助対象はすべての世帯が対象で、1戸あたり160万円の補助が受けられます。
ではこの「GX志向型住宅」とは何なのでしょう?
2025年GX志向型住宅は、日本政府や民間企業が推進する「グリーントランスフォーメーション(GX)」を住宅分野に適用した新しいタイプの住まいを指します。
GXは、持続可能な社会を目指し、脱炭素化と環境に優しい技術を融合させた革新的な取り組みです。
「GX志向型住宅」の要件は下記の①②及び③にすべて適合するものとされています。
① 断熱等性能等級6以上: 最新の断熱性能基準である等級6を満たすこと。
これは、HEAT20 G2基準に相当し、高い断熱性能を有します。
② 一次エネルギー消費量の削減率: 再生可能エネルギーを除いた一次エネルギー消費量を基準から35%以上削減すること(BEI値0.65以下)。
③ 再生可能エネルギーの導入: 再生可能エネルギーを含む一次エネルギー消費量の削減率が100%以上であること。
この住宅の特徴は、省エネルギー性能の向上を目的とし、環境への負荷を最小限に抑えつつ、快適で安全な暮らしを提供する点にあります。もう少し細かく説明すると
1省エネルギー性能の向上
・高断熱・高気密の建材を採用し、エネルギー消費を大幅に削減。
・ZEH(ゼロエネルギーハウス)基準を満たし、年間のエネルギー消費をほぼゼロにする設計。
2再生可能エネルギーの活用
・太陽光発電や風力発電システムを搭載。
・家庭用蓄電池の導入により、余剰エネルギーを効率的に貯蓄。
3スマートホーム技術の統合
・IoT技術を活用してエネルギー管理を自動化。
・住人の行動パターンを学習して、最適なエネルギー使用を提案するAIシステム。
4環境に配慮した建材の利用
・再生可能資源やリサイクル材料を使用。
・建設時のCO2排出量を抑えた工法を採用。
5防災・安全性の向上
・地震に強い耐震構造や水害対策を取り入れた設計。
・自然災害時でも自立して機能するエネルギーシステム。
これらの要件を満たすことで、GX志向型住宅として認定され、2024年11月22日以降に基礎工事より後の工程に着手し、2025年12月31日までに工事が完了する住宅が対象で、。
最大160万円の補助金を受け取ることが可能です。詳細や最新情報については、国土交通省の公式発表や専門家に相談することをおすすめします。