平屋のおうちにしたい人にその理由を聞くと、「洗濯物をもって2階に登るのは面倒!」「階段から落ちてけがをしたことがある!」「年を取ると階段を登れなくなるから」 という話を聞きます。
どうも階段が嫌なようです。
ですが、平屋となると土地の広さも欲しいですし、坪単価もあがるしで、利便性の良い場所での土地探しと予算的にはかなり難しくなってきます。
そこで、今回は階段を登りやすく考えることで、負担を少なくし快適な2階ライフを過ごせるよう、階段の種類を確認しながら自分の家に合った階段を考えたいと思います。
まず、階段の登り下りのしやすさで一番大切なのは二つあります。
まず一つ目は、段差の高さ(蹴上)と、踏板の奥行き(踏面)のバランスです。
一般的には、蹴上の2倍に踏面を足して60cmになる寸法がいいと言われています。
60cmくらいが標準的な日本人の歩幅に合っているので、階段を上り下りしやすいというわけです。
例えば、
- ①(蹴上)18cm×2+(踏面)24cm=60cm
- ②(蹴上)19cm×2+(踏面)22cm=60cm
- ③(蹴上)20cm×2+(踏面)20cm=60cm
一般的に多いのは③ですが、できれば①のほうが、蹴上が少なく踏面が広いので、登り下りしやすい階段と言えます。
それと一般的な天井高さ2400の場合、13段で上がりきる階段は少しきついです。できれば14段か15段ほしいものです。
もう一つ大事なのは、踊り場。
踊り場とは、階段と階段の間にある平らな部分。
踊り場があると万が一、足を滑らせても下まで落ちることを防いでくれます。
このことを踏まえて階段の種類で昇降のしやすさを見ていきましょう。
階段の種類は「直階段(I型)・かね折れ階段(L型)・折り返し階段(U型)・らせん階段(O型)」の4種類に分けられます。
直階段(I型)
直階段とは、上階と下階を一直線で結んでいる階段で、折れ曲がらず真っ直ぐ上の階と繋がっています。
日本のひと昔前の住宅では、玄関入って廊下と直階段のスタイルがよく見られましたね。
踊り場を設ける必要がないため、延床面積の限られた住宅や、狭いスペースにも設置することが可能なことがポイントです。
ほかにも、直線なので見通しがよい、費用も比較的安価であるなどのメリットが挙げられます。
最近はスケルトンの鉄骨系直階段などが人気のようです。
一方、直階段は急勾配にすることもできるのと、足を踏み外した際に一番下まで落下してしまう危険性があることがデメリットです。
その他にも、天井高を上げると段数も増えるので注意しましょう。
直階段を設置する場合は手すりの検討や緩やかな勾配にすると安心です。
かね折れ階段(L型)
かね折れ階段(又はてっぽう階段)は、階段の途中でL字型に90度折れ曲がっている階段のことです。
折り返し階段ほどではありませんが、踊り場を設けることができるため、直階段のような「バランスをくずしたときに階段の一番下まで落下してしまう」ようなリスクを軽減することができます。
一般的に直階段よりはスペースが必要ですが、折れ曲がることで場合によってはスペースを節約することも可能です。
インテリアと同化しているようなデザインもあるので、お部屋が狭く階段の存在感をそこまで出したくないという方にはおすすめです。(ただし、手すりは必須です!)
また、踊り場を広めにとり、中二階のフリースペースとして部屋のように使うことも可能ですね!
周り階段(U型)
U字型に方向を変えて折り返された階段のことで、狭小住宅や建売住宅で一般的に使われる形です。
または、階段下をトイレの空間にしたりする場合によく採用されます。
180℃方向を変える際に、30℃もしくは45℃に分割した踏板で昇降する階段です。
踏板が三角形になっているため、階段内側での昇降は踏み外す危険性があります。
赤ちゃんを抱っこしながら、階段を使う可能性がある方や、高齢者が同居する方は、避けたほうが安心です。
おそらく階段が嫌いになる方は、この踏面の狭さが原因で、危険な目にあった方だと思われます。
周り階段はハウスメーカーでも、採用・不採用の見解が分かれているようですので、確認しておくのがいいですね。
これを解消するには、踊り場にスペースを確保し、途中で休憩できるようにすることです。
又は段数を増やして勾配を緩やかにしたりと、安全性が高まる配慮が必要です。
らせん階段(O型)
らせん(螺旋)階段は1本の柱を軸に、ステップがらせん状に設置されている階段です。構造状、階段の踏込み板の間をつなぐ縦板である「蹴込み(けこみ)板」がない、スケルトンタイプが中心となります。
部屋の真ん中に設置したり、円筒形の空間を効率的に使ったりするため、通常の階段と比較すると省スペースでの設置が可能ですので、狭小住宅などには向いています。
圧迫感がなくインテリア性が高いので、リビングと2階のホール・屋外のルーフバルコニーへの動線など、「魅せる階段」として人気です。
らせん階段というと、洋風のものというイメージですが、和風の家にも合うものもあります。その場合お大工さんによりできる会社できない会社、別れそうです。
デザイン性の高いらせん階段ですが費用が割高になるほか、ステップが三角形となるため中心部が狭く、階段を踏み外しやすいことがデメリットです。
まとめ
あまり気にかける機会のない階段ですが、それぞれ特徴がありましたね。
階段の安全性を優先しすぎて、他の間取りの希望が叶えられえないのも、残念。
家作りはバランスが大切です。
ぜひ、設計がはじまるときに段数を確認し、蹴上と踏面の広さも確認しておきましょう。
最初に述べたように、(蹴上)18cm×2+(踏面)24cm=60cm これが理想です。
そして、階段の昇り降りで体力を維持して、年をとっても2階の部屋でのんびり過ごせると、プライベートが満喫できそうですね!
家の中で確保できるスペースによっても変わりますが、なるべく安全で昇り降りのしやすい階段にしましょう。