最近完成見学会場をみると、クローゼットには扉をつけていない家を多く見かけます。
それだけではなく、玄関、シューズクローク、洗面所、パントリー、廊下との境などにも扉をつけない方が急増です!
たしかにわたしも、普段家の中でよく行き来する扉は開けっ放しです。その方が使いやすいんですよね!
これからおうちを考えている人は、間取りプランを考えるときには、この部屋に扉が「本当に必要か?」という視点で考えてみましょう。
扉がないと移動しながらサッと必要な物を出し入れできて、効率的な暮らしを送れますよ!
また、収納アイテムや魅せ方によっては、オープンの方がおしゃれに仕上がることも多いのです。
今回は扉なしのメリットデメリットを考え効率よく暮らすヒントを一緒に考えましょう。
メリット
- コストを抑えられる
扉の材料費と取りつけ工賃が必要ないため、コストを抑えられるのが大きなメリットです。
扉代が浮いた分、棚板やハンガーパイプなどを充実させたほうが、使いやすい収納に仕上がりますね♪
- 空間を無駄なく使える
折れ戸などは手前にモノがあると開閉時にぶつかってしまいますし、モノを詰めると開閉できなくなってしまいますが、オープンならその心配もありませんし、キッチリ空間を使い切ることができます。
床面積に対して収納量が増えるのはかなりうれしいポイントですね♪
- 出し入れしやすい
扉の開閉動作がなくなるため、アイテムの出し入れが両手でスムーズになるのもメリットです。
扉がないとどこからでも出し入れできるのはかなり便利ですね。
一回の手間や時間は小さくても、毎日使う場所ですから積み重ねで大きなメリットになりますね。
- 扉が故障する心配がない
クローゼット扉で定番の折れ戸は構造が複雑なため、衝撃や摩耗で動きが悪くなるなどのトラブルが発生しやすいですが、扉自体がないと故障の心配がなく、長年使ったときのメンテナンス費用も発生しません。
うっかり物をぶつけてキズが付いたり、手を挟んだり、レールから外れたりといったトラブルがないのも意外なメリットです。
- カビや湿気を防ぎやすい
密閉空間をつくらない扉なしの場合は、風通しが良くなるので、大切な靴、洋服、備蓄品などをカビや湿気から守りやすいのも魅力ポイント。
クローゼットや押し入れのカビを防ぐための湿気取りを使うと、結構な量の水が溜まってびっくりしますよね。
今の住宅は24時間換気システムが稼働しているので、扉がないほうが空気がよどむところが無く室内の温度は一定になるんです。
- 整理整頓の習慣がつく
デメリットと表裏一体ですが、中のアイテムが常に見えるオープンだと、常にきれいな状態をキープするマメさが求められます。
扉があるとつい乱雑にモノをしまって隠すクセがついてしまいますが、オープンだとごまかしがききません。
収納が苦手な方も、自然に整理整頓を身に付けるいいきっかけになりますよ。
- 部屋が広く見える
扉がないと二間続きになり、クローゼットの床面積も居住スペースとして共有できるため、お部屋全体を広く見せる効果が期待できます。
隣のお部屋につながっている視覚効果で精神的な広がりを得られますね。
デメリット
- ホコリが溜まりやすい
扉がない分ホコリが入りやすいのは、最大のデメリットといえるでしょう。
オープンクローゼットはホコリが溜まりやすいという前提で、お掃除しやすいレイアウトを考えましょう。
床面にモノを置かないようにすれば、お部屋に掃除機をかけながらそのままクローゼットのホコリもお掃除できます。
ロボット掃除機を使っているご家庭なら、そのままクローゼットの中も掃除してもらえるようにつくると解決ですね♪
- 防虫剤の効果が薄くなる
密閉できないオープンクローゼットは、防虫剤の効果が薄くなるという意見もあるようです。
しかし、収納ケースを活用し、虫食い被害にあいやすいウールや絹などの天然素材でできたお洋服は、密閉できるケースに防虫剤を入れてしまっておくのが良いでしょう。
- 冷暖房効率が低下する
扉がないと居住スペースの空気体積が増えるため、冷暖房を点けてから適温になるまでの時間がかかります。しかし部屋との温度差はなくなるため、家の中の温度は一定に保たれます。
- 光や音が漏れる
扉がないとどうしても光や音の漏れは気になります。でも逆に光の漏れは、消し忘れ防止になりますし、人感センサー付きの照明にすれば自動的に付いたり消えたりするので便利ですね
音が気になる方は、扉をつけたほうがいいですね。
その他便利なもの
- 収納内にコンセントをつける
例えばコードレス掃除機をしまうスペースにすれば、充電も同時にこなせて一石二鳥。
意外と置き場所に困るWi-Fiルーターなども、目立たないクローゼット内にさりげなく配置することができます。
また、デスクを置いてワークスペースやお子さんの勉強机にするなど、将来部屋の用途を転用するときもコンセントがあると便利です。
- ロールスクリーンやカーテン用の下地を入れておく
いざ暮らし始めてやはり目隠しが欲しくなったときも、下地を入れておけばビス止めだけで設置できます。
材料や工賃はそれほどかかりませんので、できれば工事内容に確認しておくようにしましょう。
まとめ
あえて扉を付けない部屋は、工夫次第で使いやすく、おしゃれに仕上げることができます。 冬寒そうだからと扉をつけるのではなく、メリットデメリットをみて、自分たちのライフスタイルに合わせて使いやすい収納を考えましょう。